2023/07/01 17:22
北アイルランド、ベルファストにあるホーリークロス男子小学校で哲学を教えるケヴィン・マカリーヴィー校長先生の活動を追うドキュメンタリー映画『ぼくたちの哲学教室』を観ました。
ホーリークロス男子小学校は、ベルファストのアードイン地区という労働者階級の住宅街にあり、この地域は今なお北アイルランド紛争による宗教的・政治的対立の余波が残る、治安の悪い地域なのだそう。
犯罪やドラッグが身近にあり、若者の自殺率が高いこの地域の少年たちの未来をよりよいものにするために奮闘するケヴィン校長先生ですが、先ず驚くのは、校長という立場の人が生徒に直接教育する現場仕事を担っていること。
日本で、いわゆる管理職の立場の校長先生が現場仕事している学校ってあるのかしら?
それはさておき、生徒たちと「哲学」的に対話することで、自分の中の不安や怒りといった負の感情をコントロールする術を身に着けてもらおうという取り組みは素晴らしく、さらに、周りの先生たちも丁寧に生徒たちと向き合い、その献身的な姿に心打たれます。
こんなにかわいらしいキッズたちが、ドラッグや犯罪に手を染めていいはずがないのです。
ましてや自殺など!
この学校に通っている生徒たちは、よい先生に巡り合えてとてもラッキーだと思いますが、それでも道を外れる生徒がいるという現実は、なんともやるせないと言うか……。
あと、気になったのは、お昼の学校給食のシーンがちょこっと映ったとき、キッズたちの食べるその給食の内容がかなり粗末な感じだったこと。
ここ日本でも、内容も量もお粗末すぎる学校給食の写真を何度かネットで見かけたことがありますが、学校は、子どもの食育にももっと力を入れて取り組まねばならないのではないかと。
イギリスの有名シェフ、ジェイミー・オリヴァーが学校給食の質の向上に取り組む番組を観たことがありますが、彼の視点は正しいと思います。
子どもの教育のあり方は、深い深いテーマですが、ケヴィン・マカリーヴィー校長先生のような人が日本にもいることを願ってやみません。
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マカリーヴィー校長先生のような教師が世界中にいたら、さぞかし世の中平和になっていることでしょう。
他の国の事情は分かりませんが、今、日本は教師不足で先生たちは本当に大変そうですよね。
忙しすぎて、ここまで献身的に子どもたちの面倒が見られる先生はそうそういなさそうな気がします。
配信が始まったら、ぜひ観てみてください~
>>「S・エデュケーション」の校長
確か破天荒でやりたい放題な女性校長に変わったんでしたっけ?
記憶が怪しくなってます(汗)
そういや、なかなか新シーズンが始まりませんね。