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 EDGE コリン・モーガン インタビュー翻訳 ①
このところ、コリン・モーガン主演映画『Benjamin』に関するインタビュー翻訳にチャレンジしていますが、肝心のコリン自身のインタビューをまだ取り上げていないことに気が付きました。(汗)

ということで、今回は、2020年のちょうど今頃に掲載された、「EDGE」というアメリカのLGBTQメディアが、『Benjamin』のアメリカ国内でのDVD発売&VOD配信にちなんで行ったコリン・インタビューを翻訳してみました。
映画『Benjamin』のことはもちろん、幅広い話題を取り上げた充実した内容のインタビューなので、数回に分けてアップします。


Why Benjamin?

EDGE: What drew you to this project, and were you part of its development?
あなたはこのプロジェクトの何に惹かれて参加したのですか?

Colin Morgan: It's always the strength of the script for me on any project, and Simon's script was just so well observed. He managed to combine humor and poignancy in delicate measure, and when I first read it I found myself being both tickled and touched. Then, reading it again from "the actor" POV... I knew it would be a real challenge and uncharted territory for me to explore. I auditioned for Simon and we tried it in different ways, and then when I was lucky enough for Simon to want me on board we began to work through the script together, because it was clear that this was going to be a very close working relationship... it was important for the level of trust to be high.
僕にとっては、どんなプロジェクトでも常に脚本の力強さが重要で、サイモンの脚本はとてもよく描けていました。
彼はユーモアと切なさを絶妙な配分で織り交ぜ、最初に読んだ時、笑いと感動の両方を感じました。
それから、今度は“俳優”の視点でもう一度読んでみて、これは僕にとって真のチャレンジで、未知の領域の探求になるだろうと思いました。
僕はサイモンのオーディションを受け、いくつかのやり方で試しました。
そして、ラッキーなことにサイモンに採用され、我々は脚本を一緒に作り始めました。
なぜなら、これはとても緊密な仕事関係になることがはっきりしていて、信頼のレベルが高いことが重要だったからです。

EDGE: I appreciated that this was a queer love story where the character's queerness wasn't the main focus. Was that also part of the allure of the project?
これは、ゲイのラブストーリーですが、キャラクターのゲイらしさが主題ではないことがよかったです。
それもまたこのプロジェクトの魅力でしたか?

Colin Morgan: I think Benjamin's sexuality is just quite naturally who he is, and therefore that's a given. We're on his journey to find meaning and love, and there's certainly a freshness to what Simon has written in not making sexuality the main focus.
ベンジャミンのセクシュアリティはごく自然で、天性のものなのだと思います。
意味や愛を見つけるための彼の旅路を、サイモンがセクシュアリティを主題にせずに書いているのは、確かに新鮮です。


Great Chemistry

EDGE: Can you speak a bit about the process involved in working with Amstell on the character and his journey?
アムステルとともに、キャラクターと彼の成長を作り上げていく過程を少し話してもらえますか?

Colin Morgan: Simon and me worked very closely over a period of weeks. At that time, prior to shooting, I was doing a theatre project not far from where he lived, so I would go to him and rehearse and discuss through the whole script all afternoon before going to do the show that night, so that worked out well. It's so personal to Simon, and to have had him as my guide and source throughout was fantastic, because I could ask him all the questions and he could be the best barometer for the truth of the character; a rare opportunity for an actor, and one that was so essential for building Benjamin. But ultimately Simon wanted Benjamin to emerge from somewhere inside me, and he gave me so much freedom to do that, also.
サイモンと僕は数週間に渡り、とても密に仕事をしました。
当時、撮影の前、僕は彼の住んでいるところからそう遠くないところで舞台をやっていて、夜の舞台の前に、午後いっぱい彼のところでリハーサルをしたり、脚本全体について議論したりして、うまくいきました。
これは、サイモンにとってとても個人的なものなので、全体を通して、僕のガイドや情報元として彼がいたことは素晴らしかったです、というのも、僕は彼に何でも質問できるし、彼はキャラクターの真実を知るための最高の指標になるからです。
これは俳優にとって珍しい機会で、尚且つ、ベンジャミンを作り上げるのに必要不可欠でした。
でも、最終的にサイモンは、ベンジャミンは僕の中から現れることを望んでいて、彼はそのためにとても自由を与えてくれました。

EDGE: You had great chemistry with Phénix Brossard. Did you get to rehearse?
フェニックス・ブロサールとはとても相性がよかったですね。リハーサルはしましたか?

Colin Morgan: Phénix is fantastic. Simon and me did chemistry reads with a few different actors who were all very good, but Phénix just had an extra something we felt Benjamin would be drawn to. We did a little bit of rehearsal together, but because it was a relationship that was trying to find itself there was a lot of room for spontaneity and uncertainty between us, which is what the allure of a new relationship is all about, the excitement and fear.
フェニックスは素晴らしいです。
サイモンと僕は、何人かの違う俳優と読み合わせをして、みんなとても良かったのですが、でも、フェニックスは、まさにベンジャミンが惹かれそうな特別な何かがありました。
僕たちは少しだけ一緒にリハーサルしましたが、この作品は、その関係自体を見つけようとする関係なので、二人の間には自発性と不確実性の余地がたくさんあり、それが、新しい関係における魅力、すなわち興奮と恐れなのです。

続く…
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comment

アイ さん

拙い翻訳ですが、お役に立てていれば幸いです!
このインタビュー、内容が濃いのでしっかり訳すべき記事なのに、今まで放置していたなんて…!
ネットの記事もいつの間にかリンクが切れていたりするので、切れる前に気が付いてよかったです。
続きもお楽しみくださいませ~

枝龍さま

私にしてみたら、コリンの時として哲学的なコメントをここまで詳細に翻訳してくださっていることに感謝なのです!!
インタビューの続き②も早速アップしてくださってうれし~い♪

>>あのナゾのパフォーマンスのシーン、私は特に好きなシーンなんです~
コリンのなんとも微妙な表情、一方でハリーやビリーはやけに感動しているという、あの対比が可笑しくて可笑しくて。

そうそう!あのコリンの表情と他の2人との対比に私も大いに笑いましたよ~。
また、観返さないとっっ!

インタビューの続き、読ませていただきま~す。楽しみ♪

アイ さん

>>話す内容が哲学的

そうなんですよ~
ただでさえ英語で分からないのに、その上内容が哲学的なものだから、私の実力では本当に訳すのが難しくて!
知らない単語や熟語も満載だし、それに時々「それって、質問の答えになってる?」という不思議な回答もありますしね(笑)。

>>脚本の力強さを大切にしている

俳優じゃない私も同感です。
脚本ってその作品の大元の部分なので、大元が一番大事だと思いますね。

>>ハムステッドシアターでの公演「Gloria」の時

時系列的に「Gloria」で間違いないかと。
そしてアイさん、鋭い!
大きな紙を使ったナゾのパフォーマンスする女優さんは、確かに「Gloria」に出てますね!
気が付かなかった~~~、情報ありがとうございます!

あのナゾのパフォーマンスのシーン、私は特に好きなシーンなんです~
コリンのなんとも微妙な表情、一方でハリーやビリーはやけに感動しているという、あの対比が可笑しくて可笑しくて。

>>監督がコリンの意見や考えを常に尊重して、一緒に作り上げてきた賜物

脚本作りからコリンが関わっていたとは、今回きちんと訳して発見した事実でした。
そして、監督がコリンの意見や考えを尊重したからこそ、あんなに可愛い作品になったのかなと思います!

何度でも「Benjamin」観返しましょう~
この後もまだインタビュー続きますので、よろしければお付き合いくださいませ~

枝龍さま

梅雨明けしてからというもの、一気に真夏日が続いていますね~(汗)
そんな中、コリンのインタビューをありがとうございます♪
やはりコリンはとても頭のいい人なんだなぁと思いました。
話す内容が哲学的といいましょうか。それでいて周りの人への心配りは決して忘れない優しさもあって。

>>常に脚本の力強さが重要で、サイモンの脚本はとてもよく描けていました。

コリンは他のインタビューでも、脚本の力強さを大切にしていることを語っていますね。そして難しいかもしれない、だからこそ挑戦したい!と思える役を選んでいるような感じのことも語っていた記憶が。ベンジャミン役はまさにそういった役だったのかな~と。

>>笑いと感動の両方を感じました。

本当に!切なくておかしくて、でも決して軽いだけのコメディではなくて。
「意味や愛を見つけるための彼の旅路」を描いていました。

>>当時、撮影の前、僕は彼の住んでいるところからそう遠くないところで舞台をやっていて。

これはもしかして、ハムステッドシアターでの公演「Gloria」の時でしょうか??
もしそうだとすると、この舞台には「Benjamin」で大きな紙を使った一風変わったパフォーマンスをする女性役の女優さんも出演していた気が・・・。

>>ベンジャミンは僕の中から現れることを望んでいて、彼はそのためにとても自由を与えて。

コリンの演技が本当に自然体で、ベンジャミンという若者がそこに存在するような感覚になったのは、監督がコリンの意見や考えを常に尊重して、一緒に作り上げてきた賜物だったのですね!!

>>何人かの違う俳優と読み合わせをして、みんなとても良かったのですが。

コリン、優しい人です。フェニックスのことだけでなく、他の俳優さんのことも気遣える。

>>二人の間には自発性と不確実性の余地がたくさんあり、それが、新しい関係における魅力、すなわち興奮と恐れなのです。

こういうことを感じながら役を作り上げていくコリンって、本当に俳優になるために生まれてきたのではないか?と思えてなりません。

また「Benjamin」を観たくなりました~。(はい、何度でも観れます!!笑)

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