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 ペイン・アンド・グローリー


スペインの巨匠、ペドロ・アルモドバル監督の映画『ペイン・アンド・グローリー』を観ました。

様々な身体の不調から、すっかり生きる気力をなくした世界的映画監督サルバドール(アントニオ・バンデラス)。
ただぼんやりと自分の過去を回想する日々を過ごす中、32年前の作品『風味』のリバイバル上映の企画が持ち上がり、当時、仲たがいしていた主演俳優アルベルト(アシエル・エチェアンディア)と久しぶりに再会、そこから、サルバドールの人生に少しずつ変化が訪れる…。

ペドロ・アルモドバル監督の作品はとても好きで色々と観ていますが、しばらくご無沙汰しているうちにこんな素敵な作品を撮っていたなんて!

先ず何より、主演のアントニオ・バンデラスが素晴らしい!
若かりしころのアントニオはフェロモンがムンムンするタイプで、それはそれで良かったですが、そのフェロモンが長い年月をかけて熟成され、白髪交じりのミドルエイジになった今、まさに極上と言わんばかりの味わい深さに昇華!
サルバドールは、坐骨神経痛、喉の詰まり、頭痛など、病気のデパート状態ですが、それでもなお醸し出される色気がスゴイ!

アントニオ・バンデラスをはじめ、この作品はミドルエイジの男性陣がとても魅力的で、サルバドールが若い頃に付き合っていたけれど別れてしまった彼との何十年かぶりの再会で、別れ際に交す熱いキスシーンは、若い男子のBLにはない、大人の美しさがあります。

そして、アルモドバル映画といえば、おしゃれなインテリア。
この作品も言わずもがな、ビビッドな色使いなのにうるさくなく、全てが絶妙に調和した大人可愛いインテリアが素敵すぎ!
インテリアにも人それぞれ好みがありますが、私はアルモドバル監督の映画に出てくるインテリアが一番好きと断言できます。

アントニオ・バンデラスはもちろん、母親役のペネロペ・クルス(若いころの母親役)、フリエタ・セラーノ(年老いた母親役)など、アルモドバル・ファミリーが集結したキャスティングも嬉しいこの作品、若者とは違う“大人”の良さが詰まった、年を取るのも悪くないなと感じさせてくれる作品です。

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