ラ・ラ・ランド


本年度のアカデミー賞をはじめ、数々の映画賞を受賞しまくっている話題の映画「ラ・ラ・ランド」を観ました。

ハリウッド女優を目指し、オーディションに奮闘中の女優の卵、ミアと、生活のためにやりたい音楽を封印し、お金になる音楽をしかたなく演奏しているミュージシャン、セバスチャンの二人が、出会い、恋に落ち、夢を追いかける様を描いたミュージカル映画。

現代を描いた物語なのに、往年のミュージカル映画を彷彿とさせる映像感が印象的で、なにより、セバスチャン役のライアン・ゴズリングがとてもカッコよくて(スーツ姿がキマッてる!)、そのビジュアルに引き込まれました。
中でも、不本意ながらも、今風の音楽を演っているジョン・レジェンド率いるバンドに参加したら、本人の気持ちとは裏腹にバンドはどんどん売れていき、その現実と理想のギャップを処理しきれないままステージに立ち、演奏するシーンは、セバスチャンの心に抱えている葛藤が、どこか影のあるフェロモンを放っていて、とてもセクシーでした。

一方、バンドのセンター役を務めるジョン・レジェンドが、どうにも様になっていなくて、なんかダサい、というのもかなり気になりました(苦笑)。
ジョン・レジェンドといえば、今、売れてるソウル系ミュージシャンで、ピアノを弾きながら歌うスタイルが定番ですが、この役は、ギターを弾きながら歌う設定で(セバスチャンがピアニストだから、楽器がカブるとアレだからでしょうか?!)、どうにもギターが似合ってなくて、キメキメのステージ衣装も着せられてる感満載で、本来であればカッコいい役柄のはずなのに、なんかダサい、という残念な結果に…。

ミアとセバスチャンが、いつの間に惹かれあったのかが省略されすぎて追いていけなかった場面もありましたが(汗)、叶ったこともあれば、叶わなかったこともある、それが人生という、ほろ苦い物語がよかったです。
 あの人は今…
先日、たまたま付けていた海外ドラマに、懐かしい女優さんを二人立て続けに発見しました。
友人が「面白い」と絶賛中の「ダウントン・アビー」に、エリザベス・マクガヴァンが、そして、自称(?)日本のカリスマラッパーZeebraの番宣が妙に印象的な(笑)「エンパイア 成功の代償」に、マリサ・トメイが出でいたのです。

二人とも、私が一番映画を観ていた80年代~90年代に、主人公のヒロイン役などをよく演っていた女優さんです。
当時は、美人というよりコケティッシュな雰囲気がとても魅力的だった二人ですが、今や、顔といい首もとといい、シワがなかなか凄いことになっていて、その老けっぷりにビックリ。
思わず年齢をネットで調べてみると、二人とももう50歳を過ぎていることが分かり、さらにショック。

でも、老いは認めないといわんばかりにリフトアップは当たり前のハリウッドで、お直しなしで勝負し、今もしっかり女優として仕事をしている二人の姿は、とても好感が持てるとともに、ハリウッド女優も50歳過ぎたら普通にシワシワになる事実が分かり、おかげで自分の外見の老いも「当然のこと」と、受け入れることができました。少しだけですが(笑)

 アドバンスト・スタイル ~そのファッションが、人生~
アドバンストスタイル

NYのおしゃれOver60’マダムたちのドキュメンタリー映画「アドバンスト・スタイル ~そのファッションが、人生~」を観ました。

この映画の発端は、NYの街で見かけた、60代以上限定のおしゃれピープルを掲載した人気ファッション・ブログ「Advanced Style」。
そこに登場する7名の女性たちの姿を追ったドキュメンタリーです。

それにしても、皆さんハンパない美的センスの持ち主で、こんな着こなしは一朝一夕で身に付けられるようなシロモノではないと思ったら、やっぱり!
皆さんの歴史をたどると、ブティックの経営者だったり、デザイナーだったり、雑誌の編集者だったり、絵の才能があったりと、お若いころからアーティスティックな感性に溢れ、高い美意識を保ち続けて生きてきた方たちばかりで、大いに納得。

7人7色のファッションは、”派手”とか”奇抜”といった言葉では片付けられない奥深さがあり、まさに”アドバンスト(上級の)”スタイル。
年齢を重ねても、自分自身を着飾る精神をキープし続け、また、最大限に自分を活かす着こなしを知り尽くしている人生は、とても素敵だなぁと思いました。

映画を観に行ったら、「Advanced Style」のスナップ展の招待券をくれたので、これも観に行こうと思います。
 セッション
セッション

本年度アカデミー賞3部門受賞の話題の映画「セッション」を観ました。

偉大なドラマーになりたいという野心を抱き、名門音楽学校に入学した主人公ニーマンと、彼を育てる教師フレッチャーの、常軌を逸した師弟関係を描いた作品。

音楽映画で、しかもドラマーが主人公、さらに、個人的に好きな俳優J・K・シモンズが出演とくれば、これは観に行かずにはいられないと、映画館へ足を運びましたが、まさか…、こんなに恐ろしい映画だったとは…!

ありえないほどの鬼教師、J・K・シモンズ演ずるフレッチャーが、パワハラなどという今どきの言葉ではとても追いつかないレベルの罵倒と暴力で、ニーマンをとことん追い詰めるそのさま、そして、罵倒されればされるほどドラムに取り憑かれ、ドラムに狂うニーマンのその姿が、とにかく恐ろしくて恐ろしくて…。

二人の狂気のぶつかり合いは、緊迫感がハンパなく、観終わった後は、何とも言えない重苦しい疲労感でぐったり。
しかも、尾を引くしつこさ…。
とはいえ、この恐怖感、疲労感は、私が今まで観てきた映画では味わったことのない、新鮮な感覚で、それがこの作品の魅力なのかなと思います。

ドラマー視点では、主人公ニーマンは、偉大なジャズドラマー、バディ・リッチに憧れているという設定で、バディ・リッチといえば、超高速シングルストロークで有名なドラマーで、映画の中でもひたすら速く叩くことに必死になっているのですが、初心者が速く叩こうとすると、手首がガチガチに固くなってしまうのに、ニーマン役のマイルズ・テラーは、手首の動きがしなやかで、さらに指の細かい動きも素晴らしく、とてもリアルなスティックさばきで説得力がありました。
この役を演ずるにあたり、かなり真剣にドラムの練習をしたのではないでしょうか。
それに比べて、ニーマンのライバル役の俳優二人は、名門音楽学校に通っている生徒にしては“素人”感が否めず、若干残念でしたが…。
ところで、エンドロールで、Special Thanksのところに、私の大好きなスタントン・ムーア様の名前がクレジットされていました。
この映画に関わっていたなんて、さすがムーア様です。

ということで、この新感覚の恐怖は、ぜひ、映画館で観て味わっていただきたいです。
それにしても、J・K・シモンズは、やっぱり凄い俳優です。
 フランシス・ハ
フランシスハ

映画館で映画を観ることがめっきり少なくなった今日この頃、久しぶりにレディースデイを狙って、映画「フランシス・ハ」を観に行って来ました。

見習いダンサーから正式ダンサーになることを夢見てNYで頑張っている、アラサー女子フランシスの、とほほな自分探し物語。
フランシスは、恋人に振られたのを機に、親友からは裏切られ、ダンサーの夢は叶うどころかメンバーから外され、稼ぎはなくなり、住むところもなくなり、……と、もう完全に負のスパイラルにはまった試練だらけの人生に陥るのですが、何が起きても必要以上に落ち込まず、その時々の自分の感じるままに、常に自分に正直に、等身大で生き抜くその姿が、なんとも清々しくて愛嬌があって、観終わった後、元気を貰える作品です。

フランシスの、いちいち深刻になり過ぎない生き方は、個人的にぜひ見習いたいところ。
「フランシス・ハ」の「ハ、って何?」という疑問は、最後の最後にネタが明かされるのですが、なるほど~、と思わず唸るセンスでした。
 ビフォア・ミッドナイト



イーサン・ホーク&ジュリー・デルピー&リチャード・リンクレイター監督の最強タッグ映画「ビフォア」シリーズの最終章「ビフォア・ミッドナイト」を観ました。

ジェシー(イーサン・ホーク)とセリーヌ(ジュリー・デルピー)が出会い、恋に落ちるまでの一夜を描いた「ビフォア・サンライズ」。
一夜の恋から9年の時が経ち、二人が再会、復活愛が芽生えるまでを描いた「ビフォア・サンセット」。
そしてさらに9年後、事実上の夫婦となった二人の関係を描いたのが、今作「ビフォア・ミッドナイト」です。

「ビフォア」シリーズといえば、二人の会話ですが、今作ももちろん、物語のメインは会話。
お互い終始語り合いまくりですが、これまでの2作と違い、事実婚で9年間過ごしてきた関係となると、ロマンティックよりもケンカの言い合いが大半を占めるという、なんともリアルな描写。
とはいえ、感情的になりながらもウィットに飛んだ掛け合いは、この二人ならではで、きっと現実世界の夫婦はもっとみっともないケンカをしているに違いないのでは!?(笑)

それより何より、今作は、久しぶりに観たジュリー・デルピーの劣化ぶりに衝撃を受けました!
おフランス女優のジュリー・デルピーは、ハリウッド女優のハイメンテナンスは主義に反するとばかりにナチュラル志向を貫き、誰がどう見てもいっさいお直しなし!
顔だけでなく、スレンダーだったカラダもすっかり腰回りにお肉がついた中年体型に変貌、しかも、今作はなんと脱ぎシーンまであり、下垂ぎみのリアルなバストを堂々と披露する女優魂を発揮!
それにしても、まさかこの映画で脱ぐとは…、全く想定外でした…。
しかも、決してロマンティックなシーンで脱いでいるわけではないところが、これまたリアルというか何と言うか…。

イーサン・ホークは、前作の時に激しく劣化していたので、今作では特に気になりませんでしたが、ジュリー・デルピーもイーサン・ホークも自分と同年代ということで、この二人のナチュラルな老いは、観ていて勇気づけられました。

ジュリー・デルピーも40過ぎるとこんな風になるんだなと思うと、自分の劣化も受け入れられるというか、しゃあないなと思えたことが、個人的に、この映画のなによりの収穫でした(笑)。
 Rock Of Ages

ロック・オブ・エイジズ オリジナル・サウンドトラックロック・オブ・エイジズ オリジナル・サウンドトラック
(2012/06/27)
サントラ

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80年代の名曲ヒット曲がてんこ盛りのミュージカル映画「ロック・オブ・エイジズ」を観ました。

歌手を夢見て田舎からLAにやって来た女の子シェリーが、LAの伝説的なライブハウスで働きながらロックスターを夢見る男の子ドリューと出会い、付き合うようになるが、ある日、ライブハウスに出演するロックのカリスマ、ステイシーの楽屋から出てきたシェリーを偶然見かけたドリューは、シェリーがステイシーと寝たと思い、二人は別れることに。でもそれは勘違いだったことが分かり、復縁して終わり。

いや、なんという、チープなストーリー!
それよりも、珠玉の’80sヒッツがわんさか盛り込まれているのに、肝心のミュージカル・シーンが、全体的に”ハイスクール・ミュージカル”というか”ディズニーランド”というか、そんな”お子ちゃま”テイストなのがどうにも受け付けず、とてもとてもがっかりな映画でした。

大人気ミュージカル・ドラマ「Glee」のカバーは、同じ’80sナンバーでもオリジナルとはまた違った魅力のある仕上がりで、いつも感心するのですが、こちらのカバーは、オリジナルのほうがどれだけ素晴らしいか、と思わせるものばかりで、いったいこの違いはなんなのでしょうか…。
歌い手?アレンジ?

監督のアダム・シャンクマンは、アメリカン・ダンスアイドルの名物ジャッジとしてもお馴染みで、個人的に好きなキャラなのですが、まさかこんな残念な映画を作るとは……。
ただ、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ演じる、ロック撲滅に奮闘する有閑マダムの、いちいち大袈裟な演技と歌は、ツボを心得ている感じでとても楽しめました。

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